
[ダンス] 上籔よう子プロデュース「能エキゾチカ」&「道成寺」
舞踊家 上籔よう子 がプロデュースする和洋東西融合芸術をLaspが激写! 夢幻色彩 美しき舞いの世界をお届けします☆
【能エキゾチカ】
2018年4月に行われた「能エキゾチカ」。
能とオリエンタルダンスの融合した奥深い、色彩感にあふれる舞台であった。

能エキゾチカ ©Lasp Inc.
会場は、西日暮里駅前の「アルハムブラ」。
スペイン料理を味わいながらフラメンコを鑑賞する店。
今回はそこで、フラメンコの音楽は使いつつも、
フラメンコから少し離れた和洋のフュージョンが繰り広げられた。

能エキゾチカ ©Lasp Inc.
能の演目をベリーダンサーが踊る異色の舞台。
ギターと琵琶が並ぶ光景も、他ではなかなか見られない。
始まる前からおおいに期待が高まる。

能エキゾチカ ©Lasp Inc.
3人の舞い手のひとりめ、Kagura演じる「羽衣」。
ふたりめ、未佳が嫉妬に狂う鬼女を演じる「鉄輪」。
そして3人目の舞い手、Yoshikaが神の憑いた巫女を演じる「巻絹」。
舞踊を支えたのはこちら、現代の吟遊詩人 須田隆久。
フラメンコ弾き語りの名手須田は、ギターのみならず琵琶を、
そしてカンテのみならず能をも謳う。
彼の声によって舞台空間が創られるといっても過言ではない。
そこに、ヴァイオリンやパーカッションと謡が加わって、
音による色彩が舞踊を包み込む。
公演のプロデュースを行ったのは、フラメンコ舞踊家の 上籔よう子。
上籔は、フラメンコの名手でありながらその枠を超えて、
和洋東西あらゆる文化を視野に総合芸術のプロデュースを精力的に手がけている。
【道成寺】
上籔よう子がプロデュースしたもうひとつの舞台が、「道成寺」。
2018年5月、同じく「アルハムブラ」にて行われた公演。
「道成寺」は能の演目として有名な物語。
修行僧 安珍 への恋に狂う 清姫 を、
舞と太鼓の名手 和太鼓集団 鼓童の名誉団員 小島千絵子が舞う。
現代の吟遊詩人 須田隆久との競演は、じつに、
真に迫るものであった。
須田隆久は、ギターと琵琶を奏で、謳う。
ヴァイオリンとパーカッションが空間を彩る。
後半は一瞬、宝生流能楽師 藤井雅之 が登場。

道成寺 ©Lasp Inc.

道成寺 ©Lasp Inc.
そして、蛇体へと姿を変える白拍子の舞い。
道成寺は炎に包まれ、物語はクライマックスを迎える。
少女から狂女へ、そして蛇体へと姿を変える様を見事に演じ切った小島千絵子。
人間の心が孕む情念と狂気の炎を力強く謳い切った須田隆久。
ふたりの天才の融合したる芸の迫力に、観る者すべてが魂を奪われるかの如くに惹き込まれた。
「能エキゾチカ」
能楽とオリエンタルダンスの共演
NohExotica-能エキゾチカ-
2018年4月9日
フラメンコ & スペイン料理店 西日暮里アルハムブラ
「羽衣」Kagura
「鉄輪」未佳
「巻絹」Yoshika
弾き語り 須田隆久
謡 柏山聡子(宝生流能楽師)
バイオリン 平松加奈
レク 大石竜輔
パルマ 上籔よう子
「道成寺」
2018年5月9日
舞/太鼓 小島千絵子
弾き語り 須田隆久
バイオリン 平松加奈
パーカッション 大石竜輔
パルマ 上籔よう子
フラメンコ & スペイン料理店 西日暮里アルハムブラ
能楽指導 宝生流能楽師 藤井雅之先生
音楽アレンジ 須田隆久
企画/主催 上籔よう子
須田隆久
https://www.facebook.com/JapaneseTroubadour/
https://www.facebook.com/SudaTakahisa/
上籔よう子
https://www.facebook.com/YokoKamiyabuPresents
2018年4月9日および5月9日、西日暮里「アルハムブラ」
撮影:Lyuta Ito (Lasp Inc.)